静岡の鏡加工場から、職人・手磨きの鏡をお届けします。

ガラスミラーの磨き加工における目的や仕上がりの違いを詳しく解説します。

スタンダード

糸面(いとめん)

鏡やガラスの切りっぱなしの角(エッジ)を、糸のように細くわずかに削り落とす加工のことです。端面処理の中では最もスタンダードで、費用が安く、すっきりとした見た目に仕上がるのが特徴です。

糸面加工の断面図と実物のイメージ
装飾・エレガント

面取(めんとり)

鏡の周囲を斜めにカットし、ピカピカに磨き上げる装飾加工のことです。光が傾斜に当たるとダイヤモンドのように美しく屈折・反射し(プリズム効果)、枠がなくても立体的なフチがあるような豪華な見た目になります。

面取り加工の断面図と実物のイメージ

糸面加工と面取加工との違い

項目 糸面加工 面取加工
主な目的 安全のため(手切れ防止) 意匠・装飾のため(美しく見せる)
削る幅 約 1mm ~ 2mm 約 10mm ~ 25mm
見た目 フラットでシンプル、すっきり 立体的、キラキラ輝く、高級感
価格 安価(または標準仕様) 高価(手間がかかるため)

場所・目的別の加工の選び方(おすすめ)

鏡をオーダーされる際や、お部屋に設置する際の選び方です。厚みや加工の組み合わせによって、見た目も予算も大きく変わります。

玄関・リビング

姿見・大型

空間を広く見せ、インテリアの主役になる場所です。

  • おすすめ加工:(9mm~15mm幅)
  • おすすめの厚み:5mm

枠のない「ノンフレーム」で壁に貼る場合、幅広面取にするだけでクリスタルのような立体的なフチが生まれ、圧倒的な高級感が出ます。全身を映す姿見には、歪みがなく頑丈な「厚さ5mm」の鏡が必須です。

洗面所・バスルーム

水回り

毎日使い、水や洗剤が飛び散りやすい場所です。

  • おすすめ加工:糸面 または 幅広面取(3mm~5mm幅)
  • 追加必須加工:防湿加工
  • おすすめの厚み:5mm

水回りは鏡の端から湿気を吸って「シケ(黒いサビ)」が発生しやすいため、断面をコーティングする防湿加工が絶対に必要です。すっきりモダンに見せたいなら「糸面」、少しホテルライクに華やかにしたいなら細めの「幅広面取」がおすすめです。

木枠・フレーム

枠あり

お気に入りの額縁や、既製品のフレームに鏡をはめ込む場合です。

  • おすすめ加工:切りっぱなし・糸面
  • おすすめの厚み:3mmまたは5mm(枠の溝の深さに合わせる)

設置した後に断面が完全に隠れて見えなくなるため、研磨する必要がありません。加工コストを一番安く抑えたいなら切りっぱなしがおすすめです。

よくあるご質問

Q.「幅広面取」は何ミリ幅を選ぶのが一番おすすめ?

A. 最も人気が高く、バランスが良いのは「15mm幅」です。一般的な洗面鏡や姿見(縦120cm〜150cmほど)に15mm幅の面取りをすると、主張しすぎず、かつ光が綺麗に反射してホテルライクな高級感が出ます。コンパクトな鏡なら「5mm〜9mm」、大きな壁掛けミラーなら「24mm〜30mm」を選ぶと全体のバランスが整います。

Q. 切りっぱなしの鏡を、自分で磨いて「糸面」や「面取り」にできる?

A. 安全のための「糸面(手切れ防止)」ならDIYでも可能です。ホームセンター等で売っている「ガラス用ダイヤモンド砥石」や「耐水サンドペーパー(#200〜#400)」に水をつけ、角を優しくこするだけで手が切れなくなります(断面は白くなります)。ただし、透明にピカピカにする「磨き」や、幅広く斜めに削る「幅広面取」は専用の大型機械が必要なため、個人で加工するのは不可能です。

Q. 磨き加工をしてあれば、お風呂や洗面所で使ってもサビない?

A. いいえ、磨き加工だけではサビ(シケ)は防げません。鏡のサビは、裏面の銀箔コーティングが水分や湿気を吸うことで発生します。水回りに設置する場合は、磨き加工とは別に、断面に特殊な防湿塗料を塗る「防湿加工(耐食加工・エッジシーラー)」を必ずセットで注文してください。

Q. 変形(丸型やウェーブ型)の鏡でも「幅広面取」はできるの?

A. 形状や大きさにもよりますが、可能です。ただし、対応できるお店が限られ、費用も上がります。直線の面取りは自動の大型機械で一気に削れますが、丸型(円形)や楕円形、波型などの曲線は「倣い(ならい)面取り機」という特殊な機械を使うか、職人が手作業で削るため、直線よりも加工賃が高くなります。

Q. 鏡の「糸面磨き」をしたはずなのに、端が緑色っぽく見えるのはなぜ?

A. ガラスに含まれる「鉄分」の色です。加工のミスではありません。一般的な鏡(フロートガラス)は、断面を磨くとガラス本来の「薄緑色」が透けて見えます。もしこの緑色っぽさが嫌で、すっきりした透明や白に見せたい場合は、鉄分を極限まで取り除いた「高透過ミラー(高精彩ミラー)」というガラスを指定してオーダーする必要があります。

📖まとめ


連貼り(複数枚を並べる)なら糸面加工がおすすめです。つなぎ目が目立たず、1枚の巨大な鏡に見える糸面磨きは角を1mm程度しか削らないため、鏡同士を突き合わせて並べたときに、つなぎ目が細い線のようになります。そのため、空間を細切れにせず、「まるで1枚の大きなミラー壁」のような圧倒的な開放感と一体感を生み出すことができます。

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